妄想徒歩路地

とぼけた顔してばばんばーん

2013/12/13~12/15の記録

木曜の夜から調子をくずし、金曜の朝に発熱、そのまま仕事を休んでひたすらこんこんと寝ていた。夕方にいったん目を覚ますが、再び昏倒して夜中にもぞもぞ起きだす。右胸と左後頭部が痛い。熱、若干下がる。本を読む。翌土曜もこんこんと寝る。やはり夕方起きて森見登美彦「きつねのはなし」を読みつぎ、読み終わる。これまで読んだ作品と趣きが異なっていることに驚いた。実に俺好みの作品であった。映像喚起能力に乏しい俺の頭脳にも映像が容易に再生でき、これは漫画や映画にしやすいだろうなと思う。特に三話目の「魔」がよかった。引き続き同作者の「宵山万華鏡」を読む。一級のファンタジーであり、がらくた具合と過剰さが楽しい。手放しで絶賛するものである。京都に行きたくなる副作用はあるにしても。

太陽の塔」「ペンギン・ハイウェイ」「美女と竹林」「きつねのはなし」「宵山万華鏡」と来た「森見固め」はいったんここで打ち切ることにする。その饒舌さが日常生活に浸食するような感覚に恐怖感を感じたからだ。などということはなく、単に飽きがきたからに過ぎない。本当は「恋文の技術」を読みたいところだが、残念ながら近場の本屋に置いていない。大きな本屋に行かねばならぬか。ああ、本当に残念だなぁ。振り返ると「デビュー作に作家のすべてがあらわれている」という言葉は真実なんだと改めて思う次第。

日曜も寝ては起きてをくりかえしながら「和菓子のアン」を読む。原作者が亡くなったために未完となってしまった漫画「あんどーなつ」を思う。かの漫画は人情物でありこちらは軽ミステリとでもいうのか、和菓子以外なんらつながりはない。和菓子のウンチクが楽しくその世界を探索したくなるし、甘味欠乏症にも陥って煩悶する。困ったものである。

 

それにしても、右胸と左後頭部が痛い。